さくらインターネット株式会社は2011年11月、北海道石狩市に「石狩データセンター」を建設いたしました。


エンタープライズサイト

石狩データセンターの特長

日本のITコストを世界標準にする圧倒的な低コストの実現

東京23区内に従来型のデータセンターを作った場合と比較して、今回の石狩モデルのコストは半分以下となります。高電圧直流(HVDC)給電システムの採用により、従来型のデータセンターを100とした場合の石狩データセンターの消費電力は、外気冷房とAC方式での給電の場合で60となり、HVDC 12V方式の場合にはそこからさらに下がり、半分の50という数値を実現します。
インフラにおける日本のITコストを一気に世界標準にまで押し下げるとともに、クラウドにおける競争優位性を確立します。

消費電力の削減効果

郊外型大規模データセンターによるスケールメリットと柔軟性

東京ドームの約1.1倍という広大な敷地を活かし、スケールメリットと柔軟性の高いデータセンターを実現します。

特高受電設備などの共用設備を効率的に利用することができ、運用保守要員の生産性も高まります。また、建物を分棟式とすることにより、当初から大規模な建物を建設する必要がなく、その時の最新のテクノロジーで順次追加していくことが可能です。

>>石狩の立地について

写真:全体図(最終8棟:合計4,000ラック)

全体図(最終8棟:合計4,000ラック)

北海道の冷涼な外気を活用した外気冷房の仕組み

北海道の冷涼な気候を活用した外気冷房により、ほぼ通年でサーバルームの外気冷房が可能です。低温の外気とサーバからの排熱を混合し、最適な温湿度の冷却風をサーバルームに供給します。外気冷房の導入により、空調にかかる消費電力の大幅な削減を実現します。

北海道の冷涼な外気を活用した外気冷房の仕組み

高電圧直流(HVDC)給電システムを採用

HVDC 12V方式は、従来のAC方式での給電システムと比較して、IT機器部分での電力の損失が非常に少なく効率に優れているだけでなく、高価なUPS(無停電電源装置)やサーバ内部の電源ユニットが不要となるなど設備構成がシンプルであるため、コスト面でも大きな優位性をもつ給電システムです。
従来のAC方式では、安定した交流電源を確保するために受電設備にUPSを設置しており、UPS内部のバッテリーはDC方式で稼働しているため、まずここでAC→DC→ACと2度のAC/DC変換がおこなわれます。加えて、サーバ内部の電源ユニットでも再度AC/DC変換がおこなわれ、合計で3度のAC /DC変換が実行されます。変換時には必ず電力損失がともなうため、AC方式での効率は70〜80%にとどまります。
一方、今回のHVDC 12V方式では、ACで受電したものをPSラックでHVDCに変換し、あとは直流のまま一気にサーバまで電力供給をおこなうため、AC/DC変換は1度きりです。高電圧となるHVDCは集中電源がおかれるサーバラックで12Vまで降圧され、安全な形で各サーバまで給電されます。総合的な効率は90%以上となり、従来のAC方式と比較して画期的な電力効率が実現可能です。

高電圧直流(HVDC)給電システムを採用

PUE1.11の実現と1.0Xへの挑戦、北海道の低温外気を100%活用

今回の石狩モデルでは、外気冷房を全面的に導入し、低PUE値、低環境負荷を実現します。データセンターのエネルギー効率の指標であるPUEは、北海道の低温外気を活用することにより、通年外気冷房のみで1.11、夏季に従来型の空調運転をおこなった場合でも1.21を実現できます。また、温湿度条件を緩和した実験区画を設け、空調ファンをも停止することにより、PUE1.0台(1.0X)へ挑戦します。

>>用語解説:PUEとは

様々な環境配慮への取り組みとさらなるチャレンジの継続

外気冷房によるエネルギー効率の向上に加え、サーバからの排熱を有効利用して事務室の暖房へ活用するなど、様々な形で環境への配慮をおこなっていく予定です。加えて、石狩市では、低温外気のほか風力や雪氷などの自然エネルギーを利用できる可能性があり、将来のデータセンター拡張の際には、さらなる環境性能の向上を目指し、導入可能な自然エネルギーの検討をおこないます。また、今後普及が予想されるコンテナ型データセンターへの対応も可能な設計としており、さらなるチャレンジを継続していきます。

完成イメージ

写真:外観図(1期棟:500ラック)

外観図(1期:1000ラック/2棟)

写真:外観図(8棟完成時イメージ)

外観図(8棟完成時イメージ)

建築計画概要

施設名 石狩データセンター
建設地 北海道石狩市
敷地面積 51,448m2
建築面積 7,091m2 ※1
延床面積 11,392m2 ※1
建物構造 地上2階建・鉄骨造
ラック数 1,000ラック ※2
受電電圧 66,000V(特別高圧)
供給電力 標準8kVA/ラック(最大15kVA/ラック)
床荷重 1,000kg/m2
設計施工 大成建設株式会社
開所日 2011年11月15日

※1 2棟の合計面積。
※2 2棟の最大ラック数。最終8棟で最大4,000ラック。